篠原涼子主演のドラマ「ハケンの品格」
派遣社員の大前春子を演じるのが篠原涼子です。3か月という期限の決められた派遣社員と正社員との軋轢を跳ね飛ばすという痛快なストーリーがドラマのだいご味となっています。
大前春子は派遣社員でありながら、ありとあらゆる資格を持ち、相当優秀な人材であるという設定です。会社がピンチになっても派遣社員ながら大活躍し、その会社を救うというスーパーマン的な存在です。
しかしながら派遣社員というだけで大前春子は正社員からはずっと下に見られ、差別的な扱いを受けます。それでも正論で立ち向かい実力で正社員を打ち負かすシーンも度々、出てきます。
虐げられた派遣社員たちがこのシーンを見てどれだけ勇気づけられたか想像するのには難しくありません。篠原涼子演じる大前春子は派遣社員ながら自信に満ち溢れ言動にもゆるぎない信念を感じます。
仕事には責任をもち、理不尽な扱いにはきっぱりと断れる強さがあります。このドラマは正社員と派遣社員の軋轢をあぶりだした形で多くの人に関心を持たせたドラマと言えます。
これほどまでに自信を持ち、かつ実力があり成果も出せる派遣社員というのは実際にはなかなかいないかも知れませんが、あながち正社員よりもずっと学歴も実力も高い派遣社員がいるという事実もあり、現代社会の問題を反映したドラマといえます。
広末涼子と内田有紀主演のドラマ「ナオミとカナコ」
ナオミとカナコは学生時代の親友でした。ナオミはキャリアウーマン、一方カナコはDV旦那と結婚し我慢の生活を送っていた。それを知ったナオミはカナコに旦那の殺害を持ちかける。
それにはカナコのDV旦那にそっくりな中国人との出会いもあり、2人は周到な計画をし、それを実行するのですが、防犯カメラの存在によって少しずつその計画は破綻していきます。さてこの2人最後は中国に逃亡を図るのですが…
旦那を山中に埋め、ナオミの考えたアリバイ工作はいっけん完璧なように見えるのですが、そこは現代社会、防犯カメラによって2人の計画を徐々に破綻していくのですがなんとかそれを切り抜けて最終的には2人は中国に逃亡することになります。
このドラマの見どころはその破綻しかける計画と親友2人とそれを助ける中国人たち、旦那家族と警察との駆け引きにあります。
奥田英朗原作のこのドラマ。割と原作の小説に忠実に描かれているのですが、どういうわけなのか終盤のドキドキ感がドラマの中では薄れてしまっているのが残念です。それでもわかりやすい設定とスリリングな展開は十分に楽しめるのではないでしょうか。
広末涼子と内田有紀のキャスティングはこのドラマにはぴったりです。また高畑淳子の中国人役も当時話題になりました。