ドラマ仁は痛快であり感激シーンが満載です
綾瀬はるか出演のドラマ「仁」です。大学病院に勤務する脳外科医の男性医師が幕末にタイムスリップすることから物語は始まります。ある夜、急患として搬送されてきた男性患者の脳から腫瘍を摘出してからというもの頭痛に悩まされることとなりました。
ある日その男性が病院を脱走を試みようとしていたのです。それを見た仁が脱走を制止しようとしたところ、バランスを崩し気絶して、気づいた場所は刀で切り合いをしている現場だったのです。まさしくこれが幕末の時代でした。
その時に偶然助けた侍に感謝され侍の家に居候することになりました。その侍の妹役をやっていたのが綾瀬はるかさんが演じた「サキ」です。仁が行く先々で人々が難病や流行り病が発生し人々に深刻なダメージを与えていました。
もちろんこの時代の医学ではこれらの病を治すことなど到底できません。しかし仁は現代医学の知識を活かし次々に治療を成功させていきます。その姿に感銘を受けたサキが家族の反対を押し切り仁の手伝いをし、更に人助けをしてゆくのです。
お気に入りのシーンは仁とサキとで手術をしていたところに侍が刀を持って詰め寄る場面です。もうダメかと思った矢先にサキが侍たちの前に飛び出し啖呵をきるのです。
感想としては現代の医療器具や薬がないにもかかわらず、医学の知識だけで薬を作り出す技と使命感に感動しました。その行為を後押しするサキの直向きさにも感激です。
綾瀬はるかさんが主演した「白夜行」
「白夜行」は、綾瀬はるかさんと山田孝之さんがダブル主演したドラマです。人間ドラマであり、サスペンスでもあり……重くて陰鬱なストーリーと、その中にある、微かな希望を描いています。また八千草薫さん、武田鉄矢さん他が出演しています。
綾瀬さん演じる雪穂(ゆきほ)と、山田さん演じる亮司(りょうじ)は幼馴染。幼い二人は淡い恋を育みますが、やがて亮司は、雪穂の秘密を知ってしまいます。それは幼い彼女が、自分の母親に売春を強要されていたこと。そして、その客が自分の実の父親だったこと……。
その現場を目撃した幼い亮司は、怒りの余り父親を刺し殺してしまいます。その時から、雪穂と彼の長い共犯関係が始まりました。互いを護る為に、嘘と罪を重ねる二人。そして、その真実を暴こうとする、初老の刑事の執念。
暗い道を、僅かな光だけを頼りにどこまでも進む……そんな辛く切ない、男女の物語です。印象に残っているのは、雪穂が義理の母を殺害しようとする場面。
手が震えて、義母を殺すことが出来ない……そんな雪穂の代わりに、亮司が義母の生命維持装置を止めようとするのですが。
その彼に、義母が放った
「あんたが、雪穂の太陽かい……?」
という、静かな問い。
大恩ある人を手にかけても、どんなに辛くても、どこまでも互いを守る……そんな二人の関係に、胸が痛くなりました。